今日は、僕の社会人生活で一番の【黒歴史】である「飛び込み営業時代」について話そうと思います。笑
これまで、ずっと書こう書こうと思いながらも、なかなか自分の中で打ち明けることができませんでした。
(アイキャッチ画像は、唯一見つけた目の奥が死んでいる営業時代の写真w)
でも、「飛び込み営業のおかげで今があるんだ」と最近になって思えるようになってきたので、晒してみようと思います。
僕が、新入社員で入社した会社で初めて経験した仕事が飛び込み営業でした。
フレッシュでキラキラな新入社員だった僕は、ひたすら飛び込み営業をして、多い日には1日に50件ほどの企業に飛び込んだこともあります。
しかし、飛び込み営業を1年ほど続けた僕は、人を信じれなくなり、人と会話をするのが怖くなり、やがてうつ病手前になってその会社を退職しました。
僕は元々内気で積極的ではない性格。
飛び込み営業という仕事は、向いている職業では無かったんだと思います。
なので、この記事は飛び込み営業を否定する記事ではありません。
僕の周りでは飛び込み営業が大好きな友達もいるし、飛び込み営業自体が悪いものだとは思っていません。
ただ、自分の中で黒歴史になっていた飛び込み営業時代を改めて俯瞰して見てみると、当時のおかげで学んだことがたくさんありました。
誰にだって、闇の経験ってあると思うんですが、それを光に変えて成仏させるのがこの記事の役目です。笑
目次
「自信が無い自分を変えたい!」
現在の僕は、フリーランスで文章を書いたり、セミナーをして生計を立ててるのですが、ブログを始める前は、地方の中小企業で飛び込み営業マンをしていました。
僕が新入社員で始めた営業は、システム営業。
基幹システムと呼ばれる、経理や会計、販売や在庫管理などに使うシステムを販売する仕事です。
1本数百万円から数千万円するようなシステムなので、新入社員が飛び込み営業で獲得するには相当ハードルが高かったですが、営業は体育会系の雰囲気だったので、先輩方は「とにかく数をこなせば売れる!」と、勢いでなんとかすることを学ばされました。笑
でも、全く知らない企業に飛び込むのって、チョーーーー緊張します。
経験もなければ、知識も手に握ってるA4のチラシに書いてある情報のみ。
まるで、おなべのフタとひのきのぼうだけを持った初期装備のような状況で、いきなりボスに戦いに行く感じです。
でも、僕は自分自身の内気で自信が無い性格が嫌いでした。
飛び込み営業はそんな自分を変えられそうな気がする。
そうして、一番最初に飛び込み営業をした会社は、自分が勤める会社の向かいにあった会社。
当時は、恥なんて物を知りません。笑
緊張してその日が終わってしまいそうだったので、覚悟を決め、エイヤー!で飛び込みました。
やぶなお:「あ、えっと、〇〇システムです。担当者さんはいらっしゃいますか」
受付:「不在です。」
相手にされるはずもなく、速攻で門前払い。
でも、僕の中では小さな喜びがありました。
これまで陰キャラの引きこもりだった自分が、初めて勇気を振り絞って企業に営業をすることができたからです。
ひとつ失敗をすると、メンタルブロックが外れて、次の企業、また次の企業へと飛び込み営業ができるようになりました。
この経験のおかげで、「とりあえずやってみて、失敗してから考えよう」という視点が身についたことには本当に感謝しています。笑
100分の1の厳しさを味わった飛び込み営業時代
それから、毎日最初の一社目はいつも緊張して時間がかかるものの、ひとつ越えれば勢いが着くので何社も何社も飛び込んでいきました。
ただ、実際に効果があったのは100社飛び込んで、1社お茶を出してもらえるレベル。
お茶を出してくれるものの、「新入社員なんだ〜、がんばってね〜」って感じで励ましてくれる感じ。
どこの会社も忙しいので、よくわからん新入社員の飛び込みなんて相手にされなかったんです。
(お茶を出してくれるところは疲れた時にオアシスのような感覚で再訪問する。笑)
100社飛び込んで1社お茶を出してくれるレベルなので、残りの99社は拒絶されることになります。
「おめえ、何しに来たんなあ!営業か!はよかえれー!!!(岡山弁)」と怒鳴られた日もありました。
でも、くじけていては、仕事にならない。
お昼休みにiPodでミスチルの「終わりなき旅」を聴きながら、「高ければ高い壁の方が登った時気持ちいいもんな」と自分に言い聞かせながら、歯を食いしばりながら毎日飛び込み営業を続けていきました。
おかげで、「逃げたい」と思う心を無にして飛び込む感情コントロールと、とりあえず行動する行動力が身につきました。笑
僕は、仕事を通じて誰も幸せにしていない
飛び込み営業を半年ほど続けた頃、僕は自分のやっている仕事に違和感を感じるようになります。
今販売している商品は、自分でも本当に良い商品だとは思っていない。
お客さんも、飛び込み営業だとわかっただけで嫌な顔をして拒絶される。
数百万するような高額なシステムを飛び込みで営業してきて、タイミングが合えばいいのかもしれないけど、不要な時だとうざいだけだよなあ。
「僕がやっている仕事は誰が幸せになるのだろうか?」
僕も辛い、お客さんも嫌がっている。
誰も幸せになっていない仕事を僕はお金をもらいながらしているなんて、自分の存在価値ってなんなんだろう。
そう考えるようになり、少しずつ一日の飛び込み営業の回数が減っていき、営業中にサボるようになっていきました。
家で布団にこもり、無気力にボーッとする日々
1年が経過しても、何の結果も出せず、売り上げはゼロ。
毎日少しずつでも飛び込みをする中で、とうとうやる気の糸が「プツン」と切れました。
朝職場に行き、朝礼を済ませて、「営業行ってきます!」と言いながら、家に直行で帰りました。
毎日歩いて飛び込み営業に行って、身体はボロボロ、これまで数えきれない数の人に拒絶されてメンタルもボロボロ。
家でスーツを脱ぎ捨てて、布団にこもり、涙が止まりませんでした。
「僕は、なんてダメな人間なんだろう」
「でも、もう営業に行きたくない。人と話すのが怖い。」
「いろいろ疲れた。だから、もう全てを忘れて布団で寝たい。」
就業時間の18時には職場に戻れるようにアラームだけセットをして、たくさん泣きました。
残りの時間を仕事中なのに、家で死んだように過ごしました。
職場では、作り笑いをして頑張り、家に帰ると死んだように眠る。
そして、たまに気分転換にYouTubeを見る。
大好きだったのは、世界中を旅するジョーブログ。
「こんなに楽しそうで、しかも好きなことが仕事なんてうらやましい」
自分も好きなことを仕事にしたいと思いながらも、現実を思い出すとぎゅっと胸が締め付けられるように痛くなって。
また、何もかも忘れたくなって、布団にこもりました。
「会社辞めたい」で検索
いつものように飛び込み営業に行って、怒鳴られた日。
ふと、営業車の中で「会社辞めたい」と検索していました。
そこでたまたま見つけたのが、今でも尊敬している執筆屋のあんちゃさんのブログ。
フリーランスのブロガーとして、情報発信で生計を立てていることを知りました。
「YouTuberは無理かもしれないけど、ブログならできそうな気がする…!」
そうして、僕は人生の転機となるブログと出会いました。
いろんな人のブログを見る中で、自分の可能性はたくさんあることを知り、これまでどれだけ狭い世界観の中で悩んでいたのかに気づきました。
しかし、それから半年後の入社2年目の夏。
全くブログは収益化できてなかったけど、飛び込み営業の日々に限界を迎えて、会社を退職しました。
朝、涙が溢れて布団から出ることができず、会社に行くことができなくなったのです。
自分自身の限界を超えたんだと思います。
最後に上司に泣きながら退職したいことを伝え、荷物をまとめて、逃げるように辞めました。
今振り返っても、本当にひどいことをしたなと思うし、もう二度とこんな過ちを繰り返したくないと思いました。
自分の弱さを知り、行動力と思いやりを授かった
僕は、自分の勇気が無くて飛び込み営業から逃げてしまいました。
自分自身の営業スキルやコミュニケーション能力、セールス力が無いから、飛び込み営業先に嫌な思いをさせてしまいました。
僕がもっと自信を持って、目の前の人が喜んでもらえるような営業ができたなら、目の前の人を幸せにする仕事ができていたはず。
だから、もっと人への伝え方や思いやりを知って、喜んでもらえる人になりたいと思いました。
押し売りのセールスではなく、相手から欲しいと思ってもらえるような本物のセールスを磨きたいと思いました。
当時は、絶対に思い出したくないと思っていたけど、今振り返ると僕の原動力となっていた想いは飛び込み営業時代の辛い経験にあったんだなと気づかされたんです。
僕は、飛び込み営業を通じて、「失敗するとわかっていても、挑戦すること」の大切さを学ぶことができました。
当たって砕けろが日常茶飯事なので、飛び込み営業のおかげで「絶対無理」だと思うことでも挑戦することの大切さを知ったからです。
僕自身の飛び込み営業の営業成績では、結果こそ出ませんでしたが、勇気を振り絞って行動することの喜びを知り、飛び込み営業でたくさん悩んだからこそ、人生のキッカケとなるブログと出会い、働き方の選択肢を知ることができました。
だから、ブログを通じて、フリーランスになろうと決意することができ、飛び込み営業時代にできなかった、人への伝え方やコミュニケーション、押し売りでは無い向こうから欲しくなるセールスをたくさん磨きました。
あの時のおかげで、僕は人一倍伝え方や人間関係を大切にするようになり、文章で仕事ができるようになったんだと思います。
布団の中でこもって、自分に絶望したからこそ、ゼロから這い上がる力が身につき、同じように働き方に悩む人の痛みに寄り添うことができ、自分と同じ苦しみを味わう人の背中を少しでも押せるようになりたいという想いで活動ができるようになりました。
まあ、当時にもう一度戻れって言われたら絶対に嫌ですが(笑)、どれだけ負の経験や辛い過去があっても、学ぶことはあり、今につながっているんだなと思えるようになりました。
当時は、たくさん迷惑をかけてしまいましたが、当時の会社の上司や先輩、同期には本当に感謝しています。
本当に、本当に、ありがとうございました。
まだまだ黒歴史はたくさんあるので、成仏できそうなタイミングでまた記事にしたいと思います。笑
過去の辛い経験にも、必ず今の自分を形成する糧があって、感謝しているというお話でした∩^ω^∩